自社で予約機能を有するホームページを作成依頼することになりました。その制作費はどのように経理処理すればよいでしょうか。
1.ポイント
ホームページ制作代のうち、一部については資産に計上する必要があります。
2.解説
プログラムが組み込まれているホームページを制作する場合には、費用総額を「プログラム制作費用」と「ホームページ自体を制作する費用」に区分し、プログラム制作費用についてはソフトウェアとして資産に計上しなければなりません。なお、ソフトウェアは5年償却になります。
(a) 法人税法上の「ソフトウェア」とは
飲食店に限らず、企業がWebサイト上で公開しているホームページの中には、その企業が所有しているデータベース(例えば予約管理システムなど)にアクセスできるような機能が設定されている場合があります。このような機能はホームページ自体の機能ではなく、データベースにアクセスできるようなプログラムを設定している機能になります。「研究開発等に係る会計基準」においてソフトウェアとは「コンピュータを機能させるように指令を組み合わせて表現したプログラム等をいう」と規定されています。
従いまして、本事例のように飲食店が所有する予約システムにアクセスするためのプログラム設定部分の費用は法人税法上、ソフトウェアに該当します。
(b) ホームページの更新費用
通常、ホームページは自社の広告をするために制作されることが多く、その内容は頻繁に更新されることが多いと思われます。例えば季節限定の料理や新作料理をホームページ上でPRすることが中心となっているため、頻繁に更新されている場合、ホームページ自体の制作費用については支出時に費用処理しても差し支えありません。