未使用消耗品の期末在庫の計上漏れ

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建設業を営む法人ですが、今期の業績が好調だったこともあり、決算前に、現場で使用する資材や車両の予備のタイヤ等を購入して、消耗品として費用計上しました。

1.ポイント
建設業では、特定の工事のために工事用材料、現場消耗品を購入して現場へ直接搬入しますが、期末で使用されていない部分については棚卸資産として計上しなければなりません。未使用の工事用材料・現場消耗品等を支払時の損金として処理することはできません。

2.解説
期末において未使用の現場消耗品等はその年分の損金になりませんから、その金額は材料貯蔵品(棚卸資産)として処理する必要があります。

通常は、購入時に材料貯蔵品を通さず直接未成工事原価へ集計されることが多いかと思いますが、完成工事原価や未成工事原価として、直接現場で使用されず、期末で在庫として残っている材料貯蔵品については、期末の棚卸資産として計上します。

建設業において、期末に棚卸をしなければならない資産は、次の資産です。

①未成工事支出金 … 未成工事の工事原価。
②販売用不動産 …… 販売を目的とした不動産原価。不動産の建築費・購入費・開発費等。
③材料貯蔵品 ……… 工事用材料及び機械部品、ガソリン、消耗品等で期末でまだ使用していないもの。

しかしながら、各事業年度ごとに一定数量を取得して、かつ、経常的に消費するものについては継続適用を条件として、購入した時の損金とすることができます。

在庫管理についてはどの会社も決算時に頭を悩ませる要因の一つかと思います。一度でも使用していれば、未使用在庫とはならなかったと考えられます。しかしながら、決算間際で搬入されたタイヤや資材等は、使用できずに決算を迎えてしまったということが大いに考えられます。日頃より現場監督者に在庫管理を徹底させることで、適正な納税予測・予算管理を行いましょう。

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