損金で落とせる保険は活用せよ

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トイレの配管が詰まり修理を行いましたが、配管が詰まったため、階下のレストランに水が漏れ、汚損したため損害賠償を請求されました。

1.ポイント

2階以上の店舗の場合には、こうした水漏れのリスクはついてまわります。常に階下に何があるかを把握して保険をかけておいた方が良いでしょう。

2.解説

まず、自分の店のリスクを洗い出し、次に、リスクに対してどの程度の費用が発生するのかを考え、必要に応じて保険に加入することを検討しましょう。リスクごとに個別の保険や特約に加入する方法のほか、様々なリスクを幅広くカバーする事業用総合保険などがあります。積立型の保険でなければ、ほとんどの保険料は損金に算入することができます。

飲食店には多くのリスクが伴います。保険には火災保険、地震保険、盗難保険があります。その他、飲食店特有のリスクとして、食中毒発生、健康被害への治療代や慰謝料、さらには休業損失も発生します。

店の下に別の店やオフィスがある場合には水漏れのリスクも考えなくてはいけません。特に階下に骨董品、精密機器、医療機器などがある場合には、数千万円単位の損害賠償額になることもあります。逆に地下の店などは、大雨などの影響による浸水で什器備品が汚損するリスクもあります。

デリバリーを行っている店であれば、デリバリー中の事故に対する補償も大きなリスクになり得ます。ステーキのように焼けた鉄板をお客様に提供する場合、従業員が誤って鉄板をお客様に落として火傷させてしまうリスクもあります。飲食店で考えられる主なリスクは次のようなものです。

【飲食店で考えられる主なリスク】

リスクの種類 損害の例
財物損害リスク 火災や地震で店舗や什器備品が焼失する 業務用現金の盗難 台風による浸水で什器備品の汚損
賠償責任リスク 食中毒発生でお客様に治療費、慰謝料の賠償 従業員の過失でお客様の衣服等を汚損 お客様の過失で高価な食器を破損
休業損失リスク 火災、ガス爆発等発生後復旧するまで休業 食中毒発生で休業 仕入れ先の休業で営業不能
各種費用負担リスク 火災発生後、復旧までの仮店舗の賃借費用 従業員の交通事故で弁護士を雇う 火災を出し、近隣店舗を類焼させた
役員・従業員の労働災害リスク 調理中のけが、火傷 デリバリー中の交通事故

(出典:「日経レストランOnline」サイト)

保険料は、所在地、建物の構造、建築年、延床面積、所有か賃貸か、売上高、粗利益高、保険期間などにより変わります。なお、保険料は、積立型の保険以外は保険料を全額、損金(個人の場合必要経費)にすることができます。

損害賠償について、法人であれば有限責任とすることができますが、個人の場合は無限責任を負うことになります。リスクとコストのバランスを考えながら、保険の利用も検討しましょう。

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