脱税の動機にはどんなものがあるのでしょうか

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税務署との認識の相違等で、修正申告で済む場合と、脱税で捕まる場合があります。脱税とは、故意に税金を減らそうとする行為です。さて、脱税する人の動機とはどんなものでしょうか。

(a) 個人的理由で消費するため
ちょっと困ったチャンなのは、個人的な理由でお金の入り用があって脱税するというパターンでしょう。例えば、恋人や愛人への支出だったり、自分の趣味への消費だったりもします。要するに自分勝手な理由です。脱税した資金をどこかの口座に隠したり、株や不動産に投資したりします。愛人をマンションに囲うための費用も、表立って出せませんから、脱税から資金をねん出することもあります。
このような場合は、ムカついた社内従業員からのタレコミや元愛人からのチクりで発覚することがあります。

(b) 事業に必要な資金の確保
脱税には変わりないですが、同情の余地も多少あるのが、事業資金の確保でしょう。儲かったときはたくさん持っていかれますが、儲からなくなっても過去1期分の法人税の還付くらいしかありません。そもそも事業はずっと当たり続けるということは稀です。経済状況によっては、儲からないときも出てきます。山あり谷ありが事業です。しかし税務署はそんなことは知ったことかという態度です。そのために、脱税しても資金を取っておきたいというニーズが出てきます。しかしやはり脱税は違法です。そのときにはそのときなりの節税という資金の蓄え方はあるものです。
また、仕事を取るためにきれいごとばかりも言っておられず、賄賂等、袖の下を渡すこともあるでしょう。使途秘匿金で処理するしかないのですが、他の名目で費用化しようとします。同情の余地はあるのですが、脱税は脱税ですから、やめましょう。

(c) バランスシートを改善
もう一つ、よくあるケースが、社長が役員報酬でもらうと赤字になってしまうために、役員報酬を少なくするのですが、それでもお金が足りなくなる時があって、会社からお金を拠出します。短期的であれば解消可能ですが、長期で多額になると、ドカンと貸付金が乗ってしまって、銀行がその数字を見ると、お金を貸せませんとなります。そのために、返済資金を、脱税した裏金で会社に返済したように見せかける場合があります。こういった場合でも脱税は脱税です。

(d) イデオロギー等
もう一つは、日本が嫌いだったり、政権政党が嫌い、あるいは、日本の税金の使い道が納得いかないから、税金を払いたくないという考えで、脱税するケースです。確かに、ムカつくこともあるかもしれませんが、だからと言って脱税は脱税ですから、絶対にやめましょう。とにかく、節税でできる限り対応するしかありません。税務調査の現場でもイデオロギーを持ち出して、拒むケースがあります。拒んだからと言ってもダメなものはダメなのです。

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