税務調査で貸金庫の中まで見られてびっくりしました。
1.ポイント
事案によっては徹底調査されることも覚悟しておきましょう。いずれにしてもズルをしていなければビビることはありません。正々堂々と納税しましょう。
2.解説
税務調査の前には、顧問税理士と打ち合わせをしておいて、何をみられるのか等、心づもりはしておきましょう。あれもこれも見られると思っておけば、別にビビることもありません。
相続税の申告したうち、約20%〜30%くらいの確率で税務調査が入ると言われています。今後、増税は間違いなく進むでしょうから、相続税に関する調査は増えていくと予想されます。そのときに、亡くなった方の財産のことはもちろんのこと、その親族にまで調査はおよびます。事前に税理士と相談をして、当初の申告で漏れているものがあったり、気になることがあったりすれば、確認しておきましょう。漏れているものを隠していると調査官に思われてしまうと、怪しまれ、調査の深みが増してしまいます。
税務調査当日の一般的な流れは以下の通りです。
午前 あいさつ、ヒアリング
昼食 調査官は外で食事
午後 現物確認、自宅内を見学、印鑑の確認、金庫や貸金庫の確認
午前中はヒアリングです。亡くなった方や家族の経歴、趣味、過去からの住所、財産管理、所得の状況など、様々なことを聞かれます。また、亡くなった方の意思能力について聞かれることもよくあります。認知症であるにもかかわらず長男が300万円を引き出していて「これは贈与です」と主張しても認知症の方の贈与は認められないことが一般的です。
午後は現物確認をします。通帳や印鑑、権利証などをチェックされます。調査官は事前に金融機関で預金の流れをチェックすることができますが、通帳の現物にはメモが書いてあります。特段怪しいことが書いていなければ問題はありません。自宅の中も歩いて確認をします。その際、申告をしていない金の延べ棒や、回収しきれていない金銭消費貸借契約書などが出てきたら大騒ぎです。漏れている財産は素直に事前に申し出をしておくことが重要です。
いずれにしても、事前準備をしておけば、何も気にすることはありません。